教えて!BDくん

【教えて!BDくん】BDってなに?

こんにちは! ベデくんだベデ!


今日は日本のみんなにBDの魅力をもっともっと知ってもらうために、

ShoProさんのサイトにお邪魔しに来たベデ!

 

普段はTwitterなどでBDに関する情報を発信してるベデよ、

良かったらフォローしてねベデ!

 

さて、今回はBDに興味を持ってくれたみんなのために、

「そもそもBDってなに?」ってところから、BDに関する基礎知識を教えちゃうベデ! 

 

 


■「BD」ってなに?

 

20120201BD02.JPG

(写真:左からマンガ、アメコミ、BD)

 

「BD」とはフランス語で「マンガ」を意味する「Bande Dessinée(バンド・デシネ)」を略した言葉で「ベーデー」または「ベデ」と読むベデ(フランス語なので「ビーディー」とは読まないので要注意ベデよ!)。

 

使い方は日本の「漫画」という言葉と同じで、フランスではアメコミや日本の漫画のことも全部ひっくるめてBDと呼んでいるベデ。

 

まあ、最近は、区別するために、アメリカのマンガについては"コミックス(comics)"、日本の漫画については"マンガ(manga)"と呼んだりもしているベデが、これはジャンルとしての区別で、日本でも海外の作品を国や言語ごとにアメコミやBDなんかに分けて宣伝してるのと同じベデね。

 

ちなみに、ヨーロッパの他の国でもマンガ文化はもちろんあって、その国の言葉ごとに「マンガ」の呼び方も色々あるベデ。イタリア語では「フーメット」、スペイン語では「テベオ」や「ヒストリエタ」なんて呼ばれ方をされてるベデよ。

 

でも、フランスはヨーロッパの中でも特に大きなマンガ市場をもっていて、イタリアやスペインの作家さんたちは自分の国よりも先にフランスで作品を発表することもよくあるベデ。
例を挙げると、この前ShoProさんから出たスペイン人作家パコ・ロカ先生の『』は最初にフランスで出版され、少し遅れてスペインでも出版されたベデ。


最近のBD業界は、ヨーロッパだけでなくアジアやアメリカなど世界中の作家達が活躍しているため、作家さんの国籍で区別するのは難しくなってきているベデ。

 

なので、日本でバンド・デシネと言う時は大体フランス語圏で制作された作品を指すベデ。

 

 


■「アルバム」ってなに?

 

120201_BD.JPG 

(写真:左 伝統的なアルバム/右 新しいかたちのアルバム)

 

フランスでは、BDの単行本のことを「アルバム」と呼ぶベデ。

 

一般的なアルバムのかたちは、オールカラーでA4版ぐらいの大きなサイズのハードカバーで、ページ数は48ページくらい、絵本みたいな感じを想像してもらうとわかりやすいかもしれないベデね。

 

ただ、最近はソフトカバーでもっとサイズの小さいものや、ページ数の多い白黒の漫画なんかもたくさん出版されるようになって、BDのかたちも多種多様になってきているベデよ。

 

90年代以降、BDは雑誌文化が衰退してしまい、日本のように雑誌に掲載されてから単行本になると言う事が減ってしまって、現在はほとんど描き下ろしで最初からアルバムのかたちで出版されるようになってるベデ。なので新人がデビューするのは日本に比べて敷居が高いとされているベデ。

 

 

 

■BDのカラーリングについて教えて!

 

BDの特徴の一つに美しいフルカラーの作品が挙げられるベデね。

 

技巧を凝らしてカラーリングされた美しい作品はアートとしても価値が高いとされていて、原画が高値で販売されたり、美術館に展示されることも多いベデよ。

 

昔は、黒い線画のフィルムと彩色フィルムを別々に作って重ねて製版するということをやっていたベデが、1970年代以降、印刷技術の進歩によってBD作家の原画をそのまま原稿として製版できるようになったベデ。


つまり、BD作家が直接原稿に色を塗ることができるようになったベデが、この"直接彩色(couler directe:クルール・ディレクト)"という方法を初めて作品に取り入れたのが、メビウス先生の代表作の一つ『アルザック(Arzach)』だと言われてるベデ。メビウス先生すごいベデ!


ただ直接彩色は時間がかかってあまりに大変なので、最近ではデジタル彩色が主流になりつつあるベデが、今でもこだわりを持って直接彩色をしている作家さんも少なく無いベデよ。

 

 


■BD作家と日本の漫画家はどうちがうの?

 

現在、フランスにいるBD作家の数は1500人位と言われているベデ【*】。

 

そのうち、絵を描かずにストーリーを専門に担当する原作者の数は300人位で、原作者と作画家がコンビを組んで仕事をすることも多いベデ。

 

もちろん、日本の漫画家さんと同じように、作画と原作を両方手がけるBD作家さんもたくさんいるベデが、日本の漫画家さんとの大きな違いは、たいていのBD作家さんは、ほとんどアシスタントを雇わずにたった一人で作品を描いている所ベデ。

 

制作のペースも日本に比べると緩やかで非常に時間をかけてじっくりと作られるベデ。

シリーズ作品の場合は大体1年に1冊くらいのペースで刊行されるベデが、中には1つの作品を完成させるのに5年以上かける作家さんもいるベデよ。


【*】ACBD_bilan_2011(http://www.acbd.fr/images/stories/ACBD_BILAN_2011.pdf

 

 

 

というわけで今回はここまでベデ~!
BDについて、少し分かってきたベデか?
何か知りたい事があったらドシドシお便り下さいベデ、ガシガシ答えちゃうベデよ!

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