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BD史上最大のカルトアーティスト、ドリュイエの代表作『ローン・スローン』が好評予約受付中!


フィリップ・ドリュイエ
というBD作家をご存知でしょうか?

世紀末美術、インド建築、ゴシック様式などを取り入れた宇宙空間における独特の建築描写から
欧米圏では"スペース・アーキテクト"の異名で呼ばれ、カルト的な人気を誇るBD作家です。

伝説の雑誌『メタル・ユルラン』をメビウスらと共に立ち上げた
ことでも知られていますが、
実は日本でも、70~80年代に『別冊プレイボーイ』のコミック特集や
SF雑誌『スターログ』などで紹介されており、
コアなマンガファン・SFファンの中には、その名をご存知の方もいるかもしれません。

フランス本国では、2013年にフィリップ・ドリュイエの自伝が出版され、
多くのメディアに取り上げられて話題となりました。


そんなBD史上最大のカルトアーティストと言っても過言ではない
フィリップ・ドリュイエの代表作『ローン・スローン』の日本語版が
来月4月23日(水)に発売となります!

すでに予約が開始している本書の表紙がこちら!!


ローン・スローン.jpg ローン・スローン

フィリップ・ドリュイエ[著]
ジャック・ロブ[作・原案]
バンジャマン・ルグラン[作]
原正人[訳]

B5判変型・上製・336頁・本文4C

定価:4,000円+税
ISBN 978-4-7968-7185-3
小学館集英社プロダクション

2014年4月23日頃発売予定
好評予約受付中!!




ご覧の通り、表紙だけでも、
その禍々しいエネルギーが伝わってくるような作品です。


ローン・スローン』は、1972年に刊行が開始されたドリュイエの代表作。
神々の生贄として選ばれた主人公ローン・スローンの数奇な運命と冒険を綴った本作は、
当時、子供向けのBDに飽き足らなかった人々を熱狂させ、人気を博しました。

2012年に、最終巻にあたる『デリリウスⅡ』が発売となり、
30年におよぶこの壮大なSF叙事詩は幕を閉じたのですが、
今回の日本語版には、1972年に刊行された『ローン・スローンと6つの旅』から、
デリリウス』『ガイル』『カオス』『デリリウスⅡ』までの全5巻をまとめて収録しています。



今回は、現在絶賛編集中の本作の中身をちょっとだけお見せします!

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日本語版の巻末には、翻訳者の原正人さんによるドリュイエのインタビューも収録しています。

BDの歴史に偉大な足跡を残す名作『ローン・スローン』、
発売をどうぞお楽しみに!


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4/5(土)公開映画『アデル、ブルーは熱い色』原作コミックが日本語版で発売!


以前、BDfileでもお伝えしましたが、
昨年発表された第66回カンヌ国際映画祭で
最高賞であるパルムドールを受賞した映画『アデル、ブルーは熱い色』が
2014年4月5日(土)、いよいよ日本でも公開となります。

それに先駆けて、原作コミックである
ジュリー・マロ著『ブルーは熱い色』が
3月7日(土)、DU BOOKSさまより発売されることになりました!


140305_01.jpg ブルーは熱い色

[著]ジュリー・マロ
[訳]関澄かおる
[出版社]DU BOOKS

B5判変型、160ページ、並製、本文4C
ISBN 978-4-907583-05-7
■定価:2,200円+税

2014年3月7日発売




翻訳を手がけたのは
『闇の国々Ⅲ』収録の『見えない国境』やダビッド・ベーによるBDの名作『大発作』、
最近では、李昆武(リー・クンウー)著『チャイニーズ・ライフ』の制作を手がける関澄かおるさん。
巻末には著者ジュリー・マロのインタビューも収録されています。

映画は、青い髪が印象的なエマをはじめ、
人物造形やテーマなどは原作に忠実に描かれていますが、
一方で、かなりオリジナルの要素も含まれています。
原作コミックでは、主人公二人の心情がより深く、詳細に掘り下げられており、
映画とはまったく違う衝撃的な結末を迎えます。

映画と原作コミックを比較しながら読むことで、
クレモンティーヌ(映画ではアデル)とエマ、二人の愛に対する理解がより深くなるはず。
映画とあわせて、原作BDもぜひ楽しんでみてはいかがでしょうか?


140305_02.jpg 映画『アデル、ブルーは熱い色』は
4/5(土)より新宿バルト9、Bunkamura ル・シネマ、
ヒューマントラストシネマ有楽町他にて全国ロードショー

公式サイト:http://adele-blue.com/


©2013-WILD BUNCH-QUAT'S SOUS FILMS-FRANCE2 CINEMA-SCOPE PICTURES-BTBF(Télévision belge)-VERTIGO FILMS



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人気シリーズ『ジョナタン』のスイス人BD作家コゼ、来日決定!!


今年のアングレームのオフィシャルセレクションにもノミネートされていた
人気シリーズ『Jonathan(ジョナタン)』の作者、コゼが3月に来日します!

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COSEY© Maghen - Cauvin

コゼ(本名ベルナール・コセンダイ)は1950年、ローザンヌ生まれのスイス人漫画家。
漫画家デリブ(Derib)のもとで『Yakari』 のカラリストとして学んだのち、自身のシリーズ作品を発表しました。1975年、『タンタン新聞』に掲載された『ジョナタン』で、心の内の冒険と想像上の自伝を行き来するオリジナル作品を発表。1982年、この作品の第7巻にあたる『Kate』でアングレーム国際漫画祭の最優秀作品賞を受賞しました。彼の主な作品、『ピーターパンを探して』や『サイゴン-ハノイ』では、簡略化した作風と、彼の作品には尽きることのないインスピレーションの源となる旅への意欲が描かれています。


140226_02.jpg 140226_03.jpg 140226_04.jpg
ジョナタン (1975~)
Jonathan
ピーターパンを探して (1984-1985)
A la recherche de Peter Pan
サイゴン-ハノイ (1992)
Saigon - Hanoi

⇒コゼ公認ファンサイト(英語)
http://cosey.rogerklaassen.com/index.html




今回の来日は、毎年3月に行われる「フランコフォニーのお祭り」の一環で実現したもの。
このお祭りは、"世界中のフランス語を話す人々がそれぞれの違いや多様性の中で、喜び、連帯、共生を祝う"というもので、フランスだけでなく、スイスやカナダ(ケベック)、アフリカなど、フランス語を話す国の文化を紹介することを目的にしています。

コゼ氏はこのフランコフォニーの日のメインイベントとして、
全国各地のアンスティチュ・フランセ日本などで講演会を行う予定です。


* * *


スイス人バンド・デシネ作家コゼ 講演会 in 横浜


日時:2014年3月15日(土) 16:30~17:30
場所:アンスティチュ・フランセ横浜
司会:古永真一氏(首都大学東京准教授、現代思想、BD研究)
参加料:会員1,500円、一般1,800円
※この参加料で15日のイベントは全て参加できます。

フランコフォニーの日のプログラムは、 コチラ からダウンロードできます。



また、同日の午前中にはアンスティチュ・フランセ東京にてワークショップ、
別日に札幌、仙台でもイベントが行われます。



BD作家コゼ -ワークショップ- in 東京


日時:2014年3月15日(土) 10:00~11:45
場所:アンスティチュ・フランセ東京
参加費:2,000円 (要予約)
予約・お問合せ:アンスティチュ・フランセ東京メディアテーク (03-5206-2560)

※フランス語・日本語 (逐次通訳付)
※定員(15名)に達し次第〆切。



スイス人BD作家コゼを囲んで in 福岡


日時:2014年3月17日(月) 18:30~19:30
場所:北九州市漫画ミュージアム
参加費:無料(要予約)
 ※ただし、漫画ミュージアムへの入館料(一般400円、中高生200円、小学生100円)が必要です。
お問い合わせ・ご予約:アンスティチュ・フランセ九州(Tel : 092-712-0904)



BD作家コゼ -ワークショップ- in 仙台


日時:2014年3月21日(金) 10:30~12:00
場所:アリアンス・フランセーズ仙台
参加費:無料(要予約)
予約・お問合せ:アリアンス・フランセーズ仙台(022-225-1475)
お問合せメールアドレス:contact@alliancefrancaise-sendai.org

※フランス語・日本語 (逐次通訳付)
※氏名・連絡先・人数を電話または電子メールでお知らせください。
※定員(10名)に達し次第〆切。ご予約、お問合せは3月19日(水)まで。



長年BD界の第一線で活躍してきた人気スイス人作家に会える貴重な機会です。
みなさま、ぜひ足をお運びください!

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エマニュエル・ギベールのもうひとつの代表作『フォトグラフ』がついに発売!


アランの戦争』で日本にも衝撃を与えた
エマニュエル・ギベールのもう一つの代表作『フォトグラフ』の日本語版が
来週2月26日(水)、ついに発売となります!

発売告知はしていたものの、
諸々の事情により発売が遅れておりましたが、
ようやくみなさまにお届けできることになりました!


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フォトグラフ

エマニュエル・ギベール[著]
ディディエ・ルフェーヴル[原案・写真]
フレデリック・ルメルシエ[彩色]
大西愛子[訳]

大型本(300×230㎜)、272ページ、上製、本文4C
■定価:5,400+税
ISBN 978-4-7968-7179-2

2014年2月26日発売
※好評予約受付中




本作『フォトグラフ』は、『アランの戦争』と並ぶ
エマニュエル・ギベールの代表作の一つと言われており、
友人の写真家ディディエ・ルフェーブルが1980年代に国境なき医師団とともに
パキスタン・アフガニスタン国境付近を旅した経験を描いた作品です。

ルフェーブルが撮影した写真と、ギベールの表現豊かなマンガを融合させながら
80年代のアフガニスタンを見事に描きだした本作は、
コミックの枠を超え、歴史的ルポルタージュとして
フランス本国では累計30万部のベストセラーとなっています。

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ここで描かれているアフガニスタンの姿は、
ニュースなどではなかなか見ることのできない、まさに現地の生の姿。

子どもたちが無邪気に遊ぶすぐ横には地雷が埋まっているような
生と死が紙一重の場所で、悪条件の中、確固たる意志をもって治療にあたる医師たち、
現地の村人との交流、美しい自然、一筋縄ではいかないアフガン人たちの姿が
時にユーモアを交えながら語られます。

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その一つ一つが、リアリティーをもって胸に迫ってくるのですが、
特にクライマックス、ディディエ自身が
極限状況の中、死を覚悟するシーンには圧倒されます。


今は亡きディディエ・ルフェーヴルの遺志により、
本作は、原書と同サイズの大型本として刊行することになりました。

その分、ちょっと手に取りにくいお値段にはなってしまいましたが、
読めば必ず、人生の大切な一冊になる作品です。

なお、本書の売上の一部は「国境なき医師団日本」に寄付されます
国境なき医師団ホームページ:http://www.msf.or.jp/


エマニュエル・ギベールのもう一つの代表作『フォトグラフ』、
ぜひぜひご一読ください!!


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アングレーム国際漫画祭2014 受賞作品発表!!


ヴィヴェスの来日やなにやらで慌ただしくしているうちに、
すっかりアングレーム国際漫画祭の結果をお知らせしそびれておりました......。

というわけで、
もうすでにご存じの方も多いかと思うので、いまさらではありますが、
改めて第41回アングレーム国際漫画祭の受賞作品をお知らせします!

⇒公式ノミネート作品一覧は コチラ から




Prix du meilleur album 2014
最優秀作品賞


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Come Prima
(コメ・プリマ)


著者:Alfred
出版社:Delcourt
制作:フランス

父親の死後、二人の兄弟が母国イタリアへ向けて旅立つ。口喧嘩や思い出話を繰り広げながら、亡き父親に思いを馳せ、やがて二人の関係に新たな光がもたらされる。
≫公式サイトで試し読み



Prix du Public Cultura
キュルチュラ読者賞


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Mauvais genre
(悪趣味)

著者:Chloé Cruchaudet
出版社:Delcourt
制作:フランス

第一次世界大戦下のフランスで、脱走兵となったポールは逃げのびるために女装することを余儀なくされた。
女装したポールとその妻の実話に基づく物語。
≫公式サイトで試し読み



Prix Spécial du Jury
審査員特別賞


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La Propriété
(財産)

著者:Rutu Modan
出版社:Actes Sud BD
制作:イスラエル

レジーナ・セガルは、息子の死後、孫娘のミカを連れてワルシャワのアパートへと向かう。遠い思い出と痛みを伴う家族の物語。
≫公式サイトで試し読み



Prix de la Série
シリーズ賞


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Fuzz and Pluck tome 2 - Splitsville
(ファズ&プラック)

著者:Ted Stearn
出版社:Cornélius
制作:スペイン

攻撃的な鶏のファズと恥ずかしがり屋のクマ、プラック。彼らのシュールで危険な日常を描く風刺漫画。
≫公式サイトで試し読み



Prix Révélation
新人賞


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Mon ami Dahmer
原題:My Friend Dahmer
(ぼくの友達ダーマー)

著者:Derf Backderf
出版社:ça et là/Harry N. Abrams
制作:アメリカ

"ミルウォーキーの殺人鬼"の名で知られる実在の連続殺人犯ジェフリー・ダーマー。この怪物はいかにして生まれたのか? その幼少期を紐解く物語。
≫公式PV(動画)で試し読み

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Le Livre de Léviathan
原題:The Book of Leviathan
(リヴァイアサン)

著者:Peter Blegvad
出版社:l'Apocalypse
制作:イギリス/アメリカ

1990年代、イギリスで新聞連載されたコミックストリップ。顔のない赤ちゃんが繰り広げるシュールで哲学的なコミック作品集。
≫公式サイトで試し読み



その他の受賞作は下記の通りです。

●Prix jeunesse/子ども向け作品賞
『Carnets de Cerise #2 Le Livre d'Hector』Joris Chamblain et Aurélie Neyret (Soleil)

●Prix du patrimoine/遺産賞
『Cowboy Henk』Herr Seele et Kamagurka (Fremok)

●Fauve Polar SNCF/SNCF(フランス国鉄)ミステリ作品賞
『Ma Révérence - Rodguen』Wilfrid Lupano (Delcourt)

●Prix de la bande dessinée alternative オルタナティヴBD賞
『FANZINE CARRE』(Hécatombe - Suisse)


そして、漫画の発展に寄与した作家に対して贈られるグランプリ(功労賞)
カルヴィン&ホッブス』で知られるアメリカの漫画家ビル・ワターソンが受賞しました!


Grand prix de la ville d'Angoulême
グランプリ


Bill Watterson
ビル・ワターソン


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1958年、アメリカ・ワシントンDC生まれ。1985年から1995年にかけて新聞に連載した『カルヴィン&ホッブス』で知られ、想像力豊かな男の子カルヴィンとその親友でぬいぐるみのトラ、ホッブスのユーモラスな日常を描いたこの作品は、アメリカの地域新聞を中心に、最も多い時で2,400紙以上に掲載された。作者のビル・ワターソンが商業化を嫌い、キャラクター展開などはほとんどされていないが、登場人物たちの鋭い批判精神と毒のあるユーモアは、時代・世代を問わず人々に親しまれている。1993年には集英社、2004年には大和出版から邦訳版も刊行されている(いずれも絶版)。


今回は、ビル・ワターソン氏、大友克洋氏、アラン・ムーア氏の3名が
最終選考に残っていたため、「誰が受賞しても大ニュース!」と
発表をドキドキしながら見守っておりましたが、無事、ワターソンに決まりました。

ただ、グランプリ受賞者は、
翌年のアングレーム国際漫画祭の大会委員長を務めなければならないのですが、
なにしろワターソンは長年公の場に姿を現すのを嫌ってきたことで有名な作家さんなのです。

受賞後、電話取材に成功したアメリカ人記者によれば、
すでにワターソン自身は「来年アングレームに行く予定はない」と言っているそうで......


・・・・・
来年もアングレームから目が離せませんね!(いろんな意味で)

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